相続・総論 |
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相続は、誰でも関心があるところであり、人の一生の中で大きな出来事となって くるところです。試験対策という意味においても、相続に出てくる言葉の意味を 問うたり、また誰が相続人になるのかといった出題など、いろいろと考えられま す。行政書士試験や公務員試験の受験生に限らず、法学検定などの資格試験受験 生も、しっかりと勉強しましょう。まず、ここでは、相続における基本的なこと についてお話しておきます。 ■事例■ 平成18年1月1日に甲が死亡し、その相続人は甲の子であるAとBの二人でし た。甲には相続財産として、不動産と現金がありました。 ■ ■ ある人の死亡によって相続が発生します。このとき死亡した人の事を被相続人と いいます。相続の発生によって、被相続人の財産が相続人に移転します。 ここら辺のことは、感覚的にわかると思います。日常会話の中でも、普通に使わ れていますよね。 相続が発生すると、いったんは相続財産が相続人の共有になります。AとBで不 動産が各2分の1ずつ、現金も各2分の1ずつの共有になります。 そして、この後、相続人間で遺産の分割協議を行います。遺産分割協議というの は、簡単に言えば、相続人による遺産の分け方についての話し合いです。この遺 産分割協議によって、具体的な相続が決まります。例えば、Aが不動産を取得し、 Bが現金を取得するという具合です。 このように見てくると、当初は共有だったものが、遺産分割によってAはB持分 の不動産を取得し、BはA持分の現金を取得したように思えます。 でも、考えてみると、もともと甲の財産だったものを、いったん共有にして、相 続人間で話し合って(つまり遺産分割協議をして)、それぞれが財産を取得した にすぎません。つまり、甲から相続によって取得したものなのです。 実際の相続の場面でも、AはBから2分の1の不動産をもらったとは考えないで すよね。やはり相続によって、甲から取得したと考えるのが、普通だと思います。 そして、このことをあらわすために、遺産分割には遡及効がある旨を定めていま す。相続開始時、つまり甲の死亡時にさかのぼるわけです。ですから、Aは直接 甲から不動産を取得し、Bは直接甲から現金を取得することになるわけです。 ■確認■ 「遡及(そきゅう)」とは、「さかのぼる」ということです。事例の場合で、仮 に平成18年2月1日に遺産分割協議を行ったとすると、Aは平成18年1月1 日に、甲から相続によって不動産全部を取得したことになります。 ■ ■ 無断転載・転送を禁じます。 Copyright(C)2006 後藤行政書士事務所 All Rights Reserved. |